- 2009-07-11 (土) 12:04
- ゲーム
ドラクエIXが発売された。
ドラクエ発売といえば数年に一度のビッグイベントですよ。プラットフォームがDSに移って「ドラクエオワタ」という人種がいる一方、携帯機ならではの「一人一本」効果からシリーズ最高の売り上げが見込まれてたり。勇者ロトの物語をリアルタイムで体験した世代としては遠くで聞こえる祭囃子のごとく心をざわっとさせられる話題だ。
でもたぶんやらない。
「DSのグラフィックがショボイ」とか「キャラがアレだ」とか「なんでオンラインで協力できねーんだよ」とかさんざん言われてるけど、そんなことは理由じゃない。いやむしろ、やったらぜったい面白いと思うよ。なんせ天才堀井雄二の仕事だ。個人的にはそれくらいの信頼感をもって迎えられる。
じゃあなんでやらないのか。それは「エンターテインメント」だって気づいちゃったから。ドラクエに限らずすべてのRPG、いやゲーム自体が「エンタメ」だって気づいちゃった。
「そんなの知ってるよ。あたりまえじゃん。」
いやぁ、おれは気づいてなかったなぁ。昔はゲームに費やす時間は楽しくもあり、同時に「投資」だと思ってた。「投資」というのは時間やお金といった価値を注ぐことでさらなる価値を産むものだ。経験値やレベルはゲーム内のみならず、現実の世界でもそれなりの価値を持つものだと思ってた。そう思ってたからこそ絶対の価値である「時間」を惜しげもなく投資できたんた。実際、はぐれメタルを仲間にした奴やノーミスでスーマリクリアできる奴は尊敬の対象になれたしな。
一方エンタメは「消費」だ。「素晴らしいストーリーで人間的に成長できる」とかいうのもあるかも知れないが、基本的には時間やお金を食う。いったんエンタメを「消費」と認識しちゃうと現実世界の価値である時間を注ぐのがたまらなくもったいなく思えてくる。「終わるまで50時間もかかるの!?映画だったらせいぜい2時間だぜ?」となるわけだ。
もちろんゲームは楽しいものだし、俺だって大好きだ。にもかかわらず昔みたいにハマれなくなっちゃったんだよ、寂しいことに。
↓仮想世界に物理世界の価値を費やした人たちの末路
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